東浦町議会議員 こまつばら英治の時論公論

こまつばら英治の時論公論

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戸籍、住民票を市町村職員以外の者が取り扱うのか?

平成29年の通常国会(第193回国会)において、地方自治法等の一部を改正する法律が可決され、平成29年6月9日に公布された。

これは、「第31次地方制度調査会」の答申「人口減少社会に的確に対応する地方行政体制及びガバナンスのあり方に関する答申」を受け、改正案が提出され可決されたものである。

 

改正内容には、注目すべき点がいくつかあるが、今回は「窓口業務」について記載する。

 

「第31次地方制度調査会」の答申には、

窓口業務については、住民の権利業務に関する行政の事務処理の基礎となる事務が含まれるものであるが、市町村による強い関与が担保されれば、市町村が直接執行する必要は必ずしもなく効率的かつ効果的な行政サービスの提供が可能となる場合には、公権力の行使にわたるものを含めた包括的な業務について外部資源を活用して処理できるようにすることが必要である。その際には、当該業務の性質や範囲、処理主体のガバナンスや市町村の関与のあり方等を総合的に検討し、適切に執行されるような仕組みとすべきである。」

 

「窓口業務のように、公権力の行使にわたるものを含めた包括的な業務について外部資源を活用する場合には、指定法人や一部事務組合等とは異なり、市町村が業務や組織に対して強く関与することができ、かつ、具体的な業務執行は法人の自主性・自律性に委ねられ、迅速な意思決定や、業務のノウハウの蓄積、職員の専門性の確保、柔軟な人事運営等のメリットが期待できる地方独立行政法人の活用を制度上可能とすることも、選択肢の一つとして考えられる。」とある。

 

この答申を受け、地方独立行政法人法の一部改正がなされ、「市町村の長その他の執行機関に対する申請、届出その他の行為の受理、申請等に対する処分その他申請等の処理に関する事務であって定型的なもの及びこれらと一体的に処理することが効率的である事務であって定型的なもののうち、(略)、地方独立行政法人の業務に追加する。」ものとされた。

 

地方独立行政法人の業務に「申請等関係事務の処理」(転入届、住民票の写しの交付請求の受理等のいわゆる窓口関連業務)を追加されたのである。

 

地方独立行政法人とは、

「住民の生活、地域社会及び地域経済の安定等の公共上の見地から、その地域において確実に実施される必要のある事務・事業のうち、地方公共団体自身が直接実施する必要のないものの、民間の主体に委ねては確実な実施が確保できないおそれがあるものを効率的・効果的に行わせるため、地方公共団体が設立する法人。」である。

 

なお、今回の改正については、以下の意見もある。

・窓口業務を地方自治体の業務から切り離すことにより、住民の基本的人権を守る自治体の機能が損なわれる。住民と自治体職員が直接に接する場がなくなり、自治体職員の専門性やノウハウも失われる。

・申請に訪れた住民の状況を直接に把握することができず、関連する行政部門との連携に支障が生じる。

・住民の個人情報の管理や、不正な請求などに対して、適正な対応ができなくなるおそれがある。

・地方自治体の業務の集約、統廃合を加速させ、地方自治体の空洞化が一層進められるおそれがある。

 

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